防災情報の統合解析・高度活用技術に関する研究

研究紹介(詳細)

本研究プロジェクトの研究紹介の詳細ページです。

災害時における情報生成・共有技術

SIP4D(基盤的防災情報流通ネットワーク)

的確な災害対応のためには、状況認識を統一が不可欠です。役割が異なる多数の府省庁や関係機関等の間で、横断的な情報共有・利活用を実現するために、総合科学技術・イノベーション会議が推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一環で研究開発を行ってきました。2019年4月からは、名称を「基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D:Shared Information Platform for Disaster Management)」として、本研究プロジェクトおよび総合防災情報センターにおいて研究開発を行っています。

SIP4D

防災クロスビュー: bosaiXview

防災クロスビュー: bosaiXviewは、SIP4D(基盤的防災情報流通ネットワーク)等により共有された災害対応に必要な情報を集約し、統合的に発信しています。総合防災情報センターで実災害において運用を実施するとともに、災害対応に資する情報集約・共有の研究開発に取り組んでいます。

防災クロスビュー: bosaiXview

SIP4D利活用システム

SIP4D利活用システムは、自治体における災害対応支援システムです。文部科学省「社会システム改革と研究開発の一体的推進プログラム(平成23年~25年)」に位置づけられたプロジェクトの成果を引き継ぎ、SIPの一環で加速化し、自治体の地域特性の違いに対応しつつ、災害対応の手順の標準化等の研究に取り組んでいます。

 

SIP4D-高度自然言語処理プラットフォーム連携

SIP4D-高度自然言語処理プラットフォーム連携機能は、総務省「IoT/BD/AI情報通信プラットフォーム」社会実装推進事業(期間:平成29-31年度)で開発が進められている高度自然言語処理プラットフォームとSIP4Dを連携し、SIP4Dで共有する災害情報プロダクツとSNS等で発信される情報を融合させる機能です。現在、そのための連携技術の開発とその利活用について取り組んでいます。

 

 

平時における情報生成・共有技術

地域防災Web

地域防災Webは、地域を設定することで、その地域の自然特性、社会特性、災害の危険性などの地域特性を算出し、全国のなかでどの災害(地震・液状化・津波・火山・洪水・内水氾濫・高潮・土砂・豪雪)の危険性が高いのかを相対的に知ることができ、その地域特性に応じた防災対策を推奨するWebサービスです。
防災対策手法・実践事例や地域防災に取り組む研究者・実践者・支援者等の情報をデータベース化し、自治体の防災担当者や地域防災リーダーに対し、地域防災の現場で直面する課題に対応した形で提供し、地域防災対策の実践を支援します。

地域防災Web

地域防災Web

地域の災害危険性の評価

自治体や地域での防災対策実践にあたって、あなたの地域の自然特性、社会特性、災害特性を簡単に評価することができます。人口や高齢化率などの統計情報をはじめ、過去に起こった災害に関する記録や、今後の起こりうる災害に関する情報から評価できます。

パーツ

お住まいの自治体についての情報を確認できる機能が公開されています。

ユーザー登録

ユーザー登録」をすると、あなたの地域の特性に応じて必要な防災対策や実践事例などに関する情報が自動的に提示されます。

ユーザー登録

※「地域防災WEB」サイトへ移動

防災対策情報DB構築

防災対策の検討から実行に役に立つ情報として、国の防災対策関連の法令、政策、指針、ガイドラインをはじめ、研究機関や大学等で構築されている防災対策の手法や手引き、地域で取り組まれている災害対応や防災対策の事例に関するDB(データベース)を構築しています。
構築したDBは、研究開発中の「地域防災Web」にて提供しています。

防災対策情報DB構築イメージ

「防災対策情報DB構築」詳細(準備中)

eコミュニティ・プラットフォーム(eコミ)

eコミュニティ・プラットフォーム(eコミ)は、町内会・学校・企業など地域を構成する様々なコミュニティでの災害情報共有や防災活動を支援する情報システムです。災害情報を多組織間で相互にやり取りする分散相互運用に基づくWeb地図システム「eコミマップ」を中心に、地域の活動や取り組みを組織内外に柔軟な権限範囲で共有・発信ができる機能群で構成されている、オープンソースソフトウェアです。

eコミュニティ・プラットフォーム(eコミ)

防災科研デジタルライブラリ

防災科研デジタルライブラリは、防災科研が研究活動の中で生みだした研究データや情報プロダクツを横断的に整理し統合発信するためのサイトです。ユーザーが求めるデータや情報プロダクツを使いやすいかたちで提供することで、地域での防災対策検討や防災活動に活用されることを期待しています。

 

 

個別災害に特化した取り組み

南海トラフ広域地震災害情報プラットフォーム

南海トラフ広域地震災害情報プラットフォームは、文部科学省「南海トラフ広域地震防災研究プロジェクト(平成25年~32年)」として、将来発生が危惧される南海トラフ巨大地震へ備える研究を理学・工学・社会科学の連携で実施し、各種調査資料やリアルタイムの観測データ、ハザード・リスク評価結果を統合的に集約した相互分散型データバンクとして開発を進めるものです。

宮城県災害ボランティア情報ポータル

東日本大震災における取り組み

発災時より、宮城県・岩手県の自治体、社会福祉協議会等において情報支援を実施いたしました。例えば、当研究グループが開発したeコミを使って構築した「宮城県災害ボランティア情報ポータル」は、東日本大震災におけるボランティアの情報活用、発信に活用され、現在も宮城県社会福祉協議会により運営が継続されています。

宮城県災害ボランティア情報ポータル

「被災地支援情報の利活用」検討会

東日本大震災の発生直後から、被災地の自治体や社会福祉協議会と協働して災害ボランティアセンターの運営とその後の被災者の見守りについて取り組んだ経験を踏まえ、全国どこでも災害時に的確に対応できるよう、業務やツールの標準化に取り組んでいます。また、これまで開発を進めてきた「災害ボランティアセンター運営支援キット(災害VCキット)」と「見守り情報管理システム」を無償公開し社会還元も進めています。

研究一覧